トリドールホールディングス(3397)-2024年度決算

1. 概要

売上収益: 2,682億円(前年比 +15.6%)
💰 事業利益: 182億円(前年比 +27.4%); 事業利益率 6.8%(+0.6pts)
📉 営業利益: 87億円(前年比 ▲23.8%); 海外事業の減損8,066百万円を計上
🚀 親会社帰属当期利益: 19億円(前年比 ▲65.7%)
🌏 海外展開: 29か国・2,049店(うち海外914店); MARUGAME UDON海外300店を突破
🍜 丸亀製麺国内既存店: 売上高前年同期比 +10.1%、客単価 +9.5%、客数 +0.6%

💡 評価:
丸亀製麺が客単価向上と新カテゴリー拡充で高利益率16.3%を維持
ずんどう屋・コナズ珈琲が売上100億円規模へ成長し、国内多業態ポートフォリオが厚みを増す
🚨 海外直営店の不採算と減損で営業段階は打撃、グローバル再編が急務

2. 2026年度の業績予想

📊 売上収益: 2,820億円(+5.1%)
💰 事業利益: 196億円(+7.7%)
📈 営業利益: 146億円(+67.9%); 減損剥落で利益率5.2%へ改善
🏬 店舗計画: 2,200店(新規出店200・閉店49); 国内丸亀52店・ずんどう屋15店・コナズ8店を中心に拡大
🎯 中期数値(28/3期): 売上3,330億円・事業利益275億円(事業利益率8.3%)へ上方修正、M&Aを除くオーガニック成長ベース

💡 評価:
🚀 国内勝ち筋業態の出店加速と価格改定効果で高シングル成長を維持
⚠️ 海外FC・JV再編に伴う立ち上げコストと景気低迷の影響を慎重に織り込み

3. セグメント別の動向(2025年度実績)

(1) 丸亀製麺

🍲 売上収益: 1,281億円(+11.6%); トマたま・うどーなつ等ヒットで客単価上昇。
💎 事業利益: 209億円(+13.9%); 事業利益率16.3%で過去最高。

(2) 国内その他

🍜 売上収益: 354億円(+24.4%); ずんどう屋11,057百万円・コナズ珈琲11,415百万円が牽引。
📈 事業利益: 44億円(横ばい); 新店コストとCK投資が重石。

(3) 海外事業

🌍 売上収益: 1,047億円(+18.1%); TamJai・米国丸亀が伸長、Fulham Shore通期寄与。
📉 事業利益: 25億円(▲7.3%); 香港・欧州景気低迷でマージン2.4%、減損計上。

4. 2026年度のリスクと成長要因

🚨 リスク要因
💱 円高・原材料高再燃によるコスト上昇と追加価格改定の難易度
🌐 海外景気低迷と香港・欧州店舗の収益改善遅延
⚙️ フランチャイズ新規国展開の立ち上げコストと管理体制強化負担
📈 成長要因
🍥 国内マルチブランド出店加速で高ROICモデル確立(ずんどう屋・コナズ珈琲拡大)
🏗️ 海外はFC/JV戦略で資本軽量化とロイヤリティ収益拡大を狙う
🤝 TamJai完全子会社化とUK FC移行で事業ポートフォリオを再構築し収益改善

5. 総合評価

📊 総合評価: 中立
丸亀製麺の高収益と国内新業態の急拡大で成長軌道を維持
🚨 海外事業の損失と減損が短期収益を圧迫、ガバナンス強化とFCモデル定着がカギ
🔄 グローバル再編とキャッシュアロケーション最適化により、中期ROE改善と株主価値向上を目指す

→ トリドールホールディングス(3397)は、丸亀製麺を核にマルチブランドと海外FC展開で持続成長を図りつつ、海外再建と資本効率向上が収益反転のカギを握る。

投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。