東レ(3402)-2026年3月期1Q決算分析
1. 概要
📉 売上収益: 5,958億円(前年同期比 ▲6.6%)
💰 事業利益: 291億円(▲20.9%); 事業利益率 4.9%(▲0.9pts)
🚨 親会社帰属四半期利益: 172億円(▲36.1%)
💵 フリーCF: ▲8億円(前年同期 +206億円); 営業CF減少と投資CF増加が影響
🏭 設備投資額: 350億円(▲10億円)、主に炭素繊維生産設備拡張
💡 評価:
🧵 繊維は衣料用途中心に堅調維持、コスト改善も寄与
⚠️ 機能化成品・炭素繊維・環境エンジニアリングは市況低迷や在庫調整で減益
📦 バッテリーセパレータフィルムや航空宇宙向け炭素繊維の需要鈍化が響く
2. 2026年3月期(FY2025)通期見通し
📊 売上収益: 2兆6,700億円(+4.2%)
💰 事業利益: 1,500億円(+5.1%); 利益率 5.6%
🏦 親会社純利益: 820億円(+5.2%)
💵 配当計画: 年間20円(前期比+2円)、配当性向37%
🛃 米国関税影響: 事業利益▲150億円を想定
💡 評価:
📈 繊維・機能化成品の需要回復と航空機向け炭素繊維の拡大を見込む
⚙️ 戦略的プライシングと収益改善プロジェクトで増収増益計画を維持
3. セグメント別動向(1Q実績)
(1) 繊維
🧵 売上: 2,399億円(▲2%); 利益 152億円(+2.5%); 欧州衣料用途低迷も総じて堅調
(2) 機能化成品
🧪 売上: 2,201億円(▲9%); 利益 136億円(▲25.7%); バッテリーセパレータ低迷と化学品市況悪化
(3) 炭素繊維複合材料
✈️ 売上: 669億円(▲13.9%); 利益 46億円(▲9.9%); 航空宇宙需要は回復基調も為替逆風
(4) 環境・エンジニアリング
💧 売上: 530億円(▲7.9%); 利益 31億円(▲38%); 中東向け案件遅れと中国市況低迷
(5) ライフサイエンス
💊 売上: 117億円(▲3.4%); 利益 ▲10億円(赤字拡大); 医薬品後発品浸透と原材料高止まり影響
4. リスクと成長要因
🚨 リスク要因
🛃 米国・中国相互関税による需要減退とコスト増
💱 円高による海外収益目減り
📉 バッテリー・航空宇宙・水処理など主要分野の市況変動
📈 成長要因
🧵 繊維は欧州以外で安定成長基調
✈️ 航空機向け炭素繊維の拡販と風力発電翼向け需要回復
🧪 高付加価値樹脂・フィルムでの利益改善
5. 総合評価
📊 総合評価: やや厳しい
⚠️ 主力3セグメントでの需要鈍化と市況悪化が利益を圧迫
✅ 繊維の安定性と通期増益計画維持は下支え要因
🚨 米国関税・為替変動・素材市況の不透明感が強く、回復には時間を要する可能性
→ 東レ(3402)は、繊維の底堅さを活かしつつ、機能化成品・炭素繊維での需要回復と高付加価値化を推進。関税逆風と市況低迷を価格戦略とコスト改善で乗り越え、中長期的な収益基盤強化を目指す。
投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。