東京エレクトロン(8035)-2026年3月期2Q決算
1. 概要
✨ 2Q実績: 売上高6,300億円(+14.6%)、営業利益1,584億円(+9.5%)、営業利益率25.1%。親会社純利益1,238億円。H1は売上1兆1,796億円・OP3,031億円(率25.7%)。
🧩 セグメント動向: 新規装置はDRAM/先端ロジック向けが牽引、NANDは回復基調。フィールドソリューション売上は2Qで1,603億円と高水準。
🌏 地域トーン: 中国/韓国/台湾の先端投資が堅調、北米は高水準を維持。日本・欧州は足元選別。
2. 2026年3月期(FY2026)通期見通し
📊 会社計画(修正): 売上2兆3,800億円(前回+300億円)、営業利益5,860億円(OPM24.6%)、税前6,350億円、当期4,880億円。H2は売上1兆2,003億円・OP2,828億円を見込む。
💸 配当/還元: 年間533円を予定、連結配当性向50%目安・機動的な自己株取得を掲示。
🧪 投資計画: 研究開発費2,900億円、設備投資2,400億円、減価償却費860億円を計画。宮城/熊本/岩手での開発・生産投資を継続。
3. 市況・需要見通し(投資家視点)
🧠 WFE: CY2025は約$115Bで横ばい見通し。AIサーバの増勢で先端ロジック/先端DRAM(HBM含む)が牽引、AP(ボンダ/プローバ等)も拡大。成熟世代は横ばい。
🔬 製品別機会: HBM配線工程のエッチング、3D実装向けボンダ/プローバ、埋め込み膜向け枚葉プラズマCVDなどで中期の高伸長/SAM拡大を想定。
🛠 収益ドライバー: フィールドソリューションのストック収入増と、先端デバイス比率上昇による高付加装置ミックスがOPMの下支え。
4. リスクと注目点
⚠️ リスク: 欧州/中国の景気鈍化、米中通商・関税変動、先端投資の時期/地域シフト、部材・人件費上昇。
🌟 注目: HBM/先端ロジック×AP(実装・検査)の複合投資で装置群のクロスセル機会が拡大。H2はDRAM/ロジックの装置立ち上がり速度とFS継続増が上振れカタリスト。
5. 総合評価
📊 総合評価: 良好
✅ 2Qは売上・利益とも堅調、FS過去最高圏×先端装置ミックスで収益耐性を確認。
✅ 通期小幅上方と年533円配当で株主還元の確度も高い。中期はHBM/AIロジック×APで装置群の広がりが見込める。
🚨 一方、地域配分やアプリケーションの偏りによる変動は残るため、先端の受注→出荷→FS化の連鎖の継続性が評価の焦点。
→ 東京エレクトロン(8035)は、HBMと先端ロジックの波にAP/FSを重ねる“高付加×ストック”モデルで安定成長を狙う。通期達成のカギはH2の装置立ち上がり速度とFSの継続積み上げだ。
投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。