ソフトバンクグループ(9984)-2026年3月期2Q決算

1. 概要(2025/4–9 上期)

🤖 連結は売上増基調、純利益2.9兆円で上期過去最高を更新。主因はOpenAIの公正価値上昇等による投資損益の拡大。NAV33.3兆円LTV16.5%手元流動性4.2兆円で安全余地を確保。
🧠 投資はSVF2中心に評価益が顕著。保有資産の回転(Arm/T-Mobile/DT等の売却・資金化)と負債調達の組合せで、投資加速とLTV管理を両立。
📱 事業会社ではArmが上期売上・調整後OPで過去最高PayPayGMV/EBITDAとも高成長。
🧩 戦略テーマはフィジカルAIStargate(AIインフラ)ABBロボティクス事業買収Crystal intelligenceの展開で頭脳×身体の統合を進める。
🪙 株主施策は株式4分割(1:4、26/1/1効力)

2. 通期見通し・財務運営

📈 収益ドライバーは投資損益(OpenAI/公開・未公開の評価・実現)Arm/ソフトバンク/PayPay。評価益のブレは大きいが、資産売却・カラー/マージンローン等の調達LTV25%未満の規律を堅持。
🏦 流動性は社債償還2年分確保の方針を継続。NAVはプロフォーマで過去最高水準まで積み上げ。

3. 事業・投資トピック

🛠️ Arm: ロイヤルティ/ライセンス伸長、CSS/Lumexの立上げでAI/エッジ/車載の需要を獲得。
💳 PayPay: ユーザー7,100万人超GMV+25%EBITDA倍増。銀行・証券とのクロスセルでARPU/マージン向上
🤝 OpenAI: 追加出資コミットと従業員持分売出し参加で保有価値が大幅増Apps/Instant Checkout/Pulse/Atlasなど新機能投入でARR拡大
🤖 フィジカルAI: ABBロボティクス買収合意、Wayve/Nuro等で自動運転の実装を前進。
Stargate: 4年で500B USD/10GW級のAIインフラ計画で電力・DC・半導体の垂直連携を志向。

4. リスクと成長要因

⚠️ リスク: 評価益依存のボラティリティ金利/為替/市況規制大型投資の執行リスク
🚀 成長: OpenAI/Armのエコシステム深化PayPayの収益化加速フィジカルAI実装Stargate等の希少アセット確保

5. 総合評価

📊 総合評価: 良好
純利益過去最高×NAV積み上げ×LTV低位で攻守の布陣が整う。Arm/PayPayの実需OpenAIの価値創造フィジカルAIがオプション価値を厚くする。
🚨 一方で評価益ドリブンのボラティリティは残る。資金調達ミックス×LTV規律の堅持と電力・DC・装置の供給確度がプレミアム継続の鍵。

→ ソフトバンクグループ(9984)は、OpenAI×Arm×フィジカルAIの三位一体で「頭脳と身体」を同時に押さえ、NAV成長とLTV規律の両立で株主価値の逓増を狙う。

投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。