セコム(9735)-2024年度決算

1. 概要

売上高: 1兆1,999億円(前年比 +3.9%)
💰 営業利益: 1,443億円(前年比 +2.6%)
📈 経常利益: 1,751億円(前年比 +5.0%)
🏦 親会社株主に帰属する当期純利益: 1,081億円(前年比 +6.0%)
🔄 フリーCF: 1,658億円(大幅黒字)
📊 ROE: 8.7%(前年比 +0.2pts)
🎁 配当: 1株当たり97.5円(+2.5円、※株式分割後ベース)
🚀 自己株式取得: 上限600億円・1,800万株(2025年5–12月予定)

💡 評価:
料金改定と高付加価値サービス拡充でセキュリティが牽引、全利益項目で過去最高を更新
🌐 事業ポートフォリオ分散により、防災・メディカルも増益で成長ドライバーを複線化
♻️ 高い自己資本比率59%と潤沢なCFが積極投資と株主還元を両立

2. 2026年度の業績予想

📊 売上高: 1兆2,510億円(前年比 +4.3%)
💰 営業利益: 1,500億円(前年比 +4.0%)
📉 経常利益: 1,687億円(前年比 ▲3.7%)
🏦 親会社株主に帰属する当期純利益: 1,034億円(前年比 ▲4.4%)
📈 ROE見通し: 約8.5%
🎯 配当: 年間100円(+2.5円)

💡 評価:
📢 人財投資とDX推進を継続しつつ、価格転嫁で営業増益を確保
⚠️ 米国投資事業組合の運用益反落を織り込み経常・純利益は慎重計画

3. 事業セグメント別の動向

(1) セキュリティサービス

🛡️ 売上高: 6,334億円(+3.1%); 事業所・家庭向けオンライン契約が堅調、2024年11月の料金8%値上げが寄与。

(2) 防災

🚒 売上高: 1,771億円(+10.3%); 消火設備・火災報知設備が高伸。

(3) メディカル

🩺 売上高: 862億円(+7.6%); 医薬品・医療機器販売が好調。

(4) BPO・ICT

💻 売上高: 1,284億円(+1.0%); データセンター増収も新拠点稼働による費用増で減益。

(5) 保険 / 地理空間情報 / その他

🛡️‍🔥 保険: 売上593億円(+2.1%)で引受収益増。
🌐 地理空間情報: 売上583億円(▲3.5%); 公共部門減収で苦戦。
🛠️ その他: 売上570億円(+5.2%); 高付加価値サービス拡大。

4. 2026年度のリスクと成長要因

🚨 リスク要因
📉 国内個人消費の鈍化による警備契約伸び悩み
💱 円高進行・金融市場変動による投資運用益の縮小
🏗️ データセンター拡張に伴うコスト増が利益率を圧迫

📈 成長要因
🔒 AI・IoT活用の高付加価値警備サービスで単価上昇余地
🛰️ 防災・メディカル・海外事業拡大で収益源を多角化
📦 DX・BPO需要増と新データセンター稼働によるICT伸長

5. 総合評価

📊 総合評価: 良好
過去最高益更新と増配・大型自己株取得で株主還元を強化
🚀 DX投資と高付加価値サービス浸透で中期ROE10%目標に向け進捗
⚠️ 投資運用益の反動減とコスト増を吸収できるかが来期の焦点

→ セコム(9735)は、料金改定とサービス高度化で安定成長を維持し、潤沢なキャッシュを背景に積極的な株主還元を実施。2030年ビジョン達成に向け、ROE二桁化と海外展開強化がカギを握る。

投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。