さくらインターネット(3778)-2026年3月期1Q決算分析

1. 概要

売上高: 74.9億円(前年比 +26.2%
💰 営業利益: ▲4.6億円(前年同期 2.3億円); 営業利益率 ▲6.1%
📉 親会社純利益: ▲3.2億円(前年同期 0.4億円)
🚀 GPUインフラサービス売上: 13.6億円(+174%)で過去最高
🔄 ARR: 143億円(+11.1%)とストック収益が拡大

💡 評価:
🖥️ GPUクラウドが高成長を牽引しトップラインは1Q最高
🛠️ ガバメントクラウド正式認定に向けた先行投資と減価償却費増で赤字転落
🚚 大型生成AI案件終了でGPU稼働率が一時的に低下、需要シフトに対応中

2. 2026年3月期通期見通し(修正後)

📊 売上高: 365億円(前回計画比 ▲10%)
💰 営業利益: 3.5億円(▲91%)
🎯 配当: 年間5円(前年比 +1円)
🆕 新型GPU「NVIDIA B200」 提供開始で2Hの需要回復を狙う
⚙️ 石狩DC第3ゾーン 10月稼働で大規模案件を受け入れへ

💡 評価:
🚀 推論ニーズ拡大を見据え、クラウド型スパコン「さくらONE」と生成AIプラットフォームを投入
⚠️ GPU稼働率向上と価格競争下での収益性改善がカギ

3. サービス別動向(1Q実績)

☁️ クラウドサービス: 36.9億円(+9.8%); 既存顧客深耕と政府向け案件が貢献。
💻 GPUインフラサービス: 13.6億円(+174%); 新規B200導入を控え成長継続。
🔧 物理基盤サービス: 8.0億円(▲2.5%); 専用サーバ需要は堅調も比較反動。
📦 その他サービス: 16.3億円(+30.9%); グループ会社案件が寄与。

4. 2026年3月期のリスクと成長要因

🚨 リスク要因
📉 GPU大型案件の空白で稼働率低下が長期化
💸 先行投資負担と電力・減価償却費増で利益圧迫
🤝 価格競争激化でマージン縮小リスク
📈 成長要因
🔋 B200提供とクラウド型スパコンで高付加価値サービスを拡充
🏛️ ガバメントクラウド正式認定で公共需要を取り込み
🌐 パートナー経由販売と海外展開で顧客基盤を拡大

5. 総合評価

📊 総合評価: やや厳しい
売上は過去最高ペースで拡大し、GPUインフラは高成長を維持
🚨 営業赤字転落と通期下方修正で収益モメンタムが後退、投資回収のタイミングが焦点
🔄 高付加価値GPUクラウドと公共クラウド領域への集中が、早期の収益回復と中期成長の鍵

→ さくらインターネット(3778)は、生成AIインフラ需要を背景にトップライン成長を継続する一方、先行投資による損益悪化が課題。B200投入と公共向けクラウド拡大で稼働率と収益性の改善を図り、成長路線への復帰を目指す。

投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。