🚢日本郵船-2024年度決算

1. 概要

売上高: 2兆5,887億円(前年比 +8.4%)
💰 営業利益: 2,108億円(前年比 +20.7%)
📈 EBITDA: 3,654億円(推計)
📊 営業利益率: 8.1%(前年比 +0.8pts)
🏆 親会社所有者帰属当期利益: 4,777億円(前年比 +109.0%)

💡 評価:
コンテナ船運賃の高騰と安定収益の積み上げが利益を牽引
📈 中期計画比でキャッシュフロー・利益とも大幅上振れ
💸 自社株買い拡充と配当性向引き上げで株主還元を強化

2. 2025年度の業績予想

📊 売上高: 2兆3,800億円(前年比 ▲8.1%)
💰 営業利益: 1,350億円(前年比 ▲35.9%)
📈 経常利益: 2,550億円(前年比 ▲48.0%)
🏆 当期純利益: 2,500億円(前年比 ▲47.7%)
🎯 配当: 年間235円(下限200円、配当性向40%へ引上げ)

💡 評価:
🚢 コンテナ運賃高騰の一服を織り込み減益予想も、安定収益事業が底支え
📊 関税措置影響▲0〜1,000億円を含めず慎重シナリオを提示
🚨 紅海情勢・為替・燃料油価格の変動がボラティリティ要因

3. 事業セグメント別の動向

(1) 定期船(コンテナ)事業

🚢 経常利益: 2,743億円(前年比 +2,064億円)。紅海情勢による船腹需給逼迫で運賃水準が高止まり。

(2) 自動車船事業

🚗 経常利益: 1,133億円(前年比 +75億円)。航路変更下でも稼働率を改善し需要を取込。

(3) 物流事業

📦 経常利益: 212億円(前年比 ▲46億円)。取扱量増も仕入価格上昇と成長投資費用が圧迫。

(4) ドライバルク事業

⛏️ 経常利益: 181億円(前年比 ±0億円)。市況は前年並みで横ばい。

(5) エネルギー(タンカー・LNG等)事業

⛴️ 経常利益: 461億円(前年比 ▲2億円)。VLCC市況軟化をLNG長期契約が補完。

4. 2025年度のリスクと成長要因

🚨 リスク要因
🌍 関税引き上げ・海事政策によるコンテナ需要減
⛴️ 新造船大量投入による船腹供給増
⚠️ 紅海情勢の長期化がコストとオペレーションに影響
📉 為替円高・燃料油価上昇が利益を圧迫

📈 成長要因
🌱 LNG船・アンモニア燃料船などエネルギー輸送の長期契約拡大
🚀 M&A・追加投資による物流・再エネ関連ビジネスの拡大
💰 4,800億円の自己株取得と配当下限引上げによる資本効率改善

5. 総合評価

📊 総合評価: やや良好
2024年度は海運市況の追い風で利益・CFとも想定超過
株主還元強化と成長投資拡大で中長期の収益基盤を強化
🚨 25年度は市況正常化による減益を見込むが、安定収益事業が下支え
🚢 市況サイクルの変動リスクを注視しつつ、燃料転換・脱炭素投資の進捗を確認

→ 日本郵船は、市況追い風を活用した稼ぐ力と機動的な資本政策で競争力を高めつつ、中長期成長へ舵を切っている。

投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。