三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)-2026年3月期1Q決算分析

1. 概要

業務純益: 5,429億円(前年比 ▲563億円); 顧客部門は増益で進捗率24.7%
💰 親会社株主純利益: 5,460億円(調整後 +120億円); 2兆円目標に対し進捗27.3%
📈 資金利益: 円金利上昇と債券PF組替え効果で6,907億円(▲1,323億円)もベースは堅調
🚀 顧客部門: リテール・デジタルや法人ウェルスが円高逆風を吸収し増益を牽引
🛡️ 与信関係費用: ▲469億円(前年▲1,667億円)と大幅改善

2. 2026年3月期(FY2025)通期見通し

📊 業務純益: 2兆2,000億円計画を据え置き
💰 親会社純利益: 2兆円計画を据え置き; ROE目標11%以上を確保へ
💵 配当: 年間配当予想41円、自己株買いは資本効率を踏まえ機動的に実施
🔄 戦略投資: 東南アジア銀行出資拡大とデジタル領域M&Aを継続

3. セグメント別動向(1Q実績)

🏦 リテール・デジタル: 営業純益618億円(+57億円); カード決済・コンシューマーファイナンスが牽引
🏢 法人・ウェルス: 営業純益838億円(+316億円); 円金利上昇による預貸金収益拡大が寄与
🏭 コーポレートバンキング: 営業純益1,105億円(+53億円); 不動産・証券代行手数料増
🌐 グローバルCIB: 営業純益963億円(+71億円); 米州資金利益増で補完
📊 市場部門: 営業純益953億円(▲400億円); 前年のトレジャリー大口売買益反動
🌏 海外商業銀行: クルンシィ・ダナモン合算営業純益704億円(▲94億円); 為替影響を主因

4. リスクと成長要因

🚨 リスク要因
💱 円高感応度: 米ドル1円の円高で業務純益▲100億円規模
📉 市場ボラティリティ: 債券利回り急変動による評価損拡大リスク
🏦 信用コスト: 海外貸出の景気減速局面で追加引当の可能性
🚀 成長要因
📈 金利上昇: 国内外スプレッド拡大で資金利益押上げ
🤝 パートナーバンク連携: モルガン・スタンレーおよびアジア子銀行との協業深化
💡 デジタル金融: AI × データ活用で非金利収益を積み増し、経費効率改善を狙う

5. 総合評価

📊 総合評価: 良好
✅ 顧客部門の増益と与信費用の低位で1Qから順調な進捗
✅ 円金利上昇・デジタル戦略で資本効率を高め、ROE目標を達成見込み
🚨 市場部門の反動減と為替変動がボラティリティ要因、リスク管理が焦点

→ 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は、国内外金利環境と海外成長投資を追い風に、顧客基盤拡充とデジタル強化で2兆円純利益目標を視野に入れ、株主価値向上を図る。

投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。