三井不動産(8801)-2026年3月期2Q決算

1. 概要(2025/4–9 2Q累計)

✨ 連結では売上・利益ともに前年を大きく上回り、2Q累計で過去最高水準に到達。
🏢 賃貸は首都圏オフィスの稼働と賃料改定が寄与し底堅く、分譲は大型物件の引渡し進捗で増益。
🛠️ マネジメントは仲介・駐車場等の収益性改善が進み、構造的な利益積み上げに貢献。
💸 株主還元は配当の増額と自己株取得を実施し、総還元性向は50%超を確保。

2. 通期見通し・資本政策

📈 通期ガイダンスは増益方向へ上方修正。利益牽引は賃貸の安定収益に加え、分譲の引渡し進捗とフィー収益の伸長。
💵 配当は増配方針を継続し、自己株取得も実行。政策保有株の縮減を進めつつ、資産回転で評価益の顕在化とROE押上げを図る。
🏦 財務は目標レンジのレバレッジを維持しつつ、成長投資と株主還元のバランスを確保。

3. セグメント着眼点(投資家視点)

🏙️ 賃貸: オフィス・商業とも稼働は良好。更新・再契約での賃料ミックス改善と、開発パイプの着実な賃貸化が利益の安定性を担保。
🏡 分譲: 都心大型の計画通りの引渡しと価格維持が利益を押上げ。用地の取得・回転のタイミング管理が来期以降の鍵。
🤝 マネジメント: AUM拡大と仲介・駐車場の効率化が寄与。安定的なフィー収益比率の上昇はバリュエーションの下支え。
🎪 施設営業: ホテル・スタジアム等で稼働と単価を両立、イベント稼働の平準化で収益変動を抑制。

4. リスクと成長要因

⚠️ リスクは金利上昇や建設コストの高止まり、海外不動産サイクルの変調、開発・許認可の遅延。
🚀 成長は資産回転の継続実績、AUM拡大によるフィー収益の積み上げ、新アセット(データセンター等)と海外回転投資の深耕。

5. 総合評価

📊 総合評価: 良好
✅ 過去最高水準の収益と上方修正、増配と自己株の一体運用、資産回転の継続で資本効率の逓増が見込める。
🚨 一方、金利・建設コスト・海外サイクルの外部要因は依然注視。売却と再投資の実行精度が来期の評価分岐。

→ 三井不動産(8801)は、賃貸の安定収益に資産回転とAUM拡大を重ね、還元強化とROE逓増で株主価値の持続的な伸長を狙う。

投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。