クボタ(6326)-2025年12月期2Q決算分析

1. 概要

📉 売上高: 1兆4,549億円(前年比 ▲1,247億円・▲7.9%)
💰 営業利益: 1,430億円(▲643億円・▲31.0%); マージン 9.8%(▲3.3pts)
🚨 親会社純利益: 925億円(▲38.7%); EPS 74.0円相当
🚜 北米機械売上: 5,605億円(▲18.4%)—トラクタ需要縮小とインセンティブ増が響く
💧 水・環境事業: 売上1,796億円(+7%)・セグ利益192億円(+78%)で好調
💵 為替: USD149円, EUR162円—円安効果+268億円も関税・販促費で相殺

2. 2025年12月期 通期見通し

📊 売上高: 2兆8,800億円(▲4.5% YoY)
💰 営業利益: 2,200億円(▲30.3% YoY); マージン 7.6%(▲2.8pts)
🏦 純利益: 1,420億円(▲38.4% YoY)
💵 年間配当: 50円(前期比 +2円); DOE 3.8% 水準を維持
🔄 施策: ①北米在庫圧縮と価格施策で関税コストを一部吸収 ②建機・中型トラクタへ資源集中 ③水インフラ国土強靱化需要の取り込み

3. セグメント別動向(2Q累計)

(1) 機械

🚜 売上: 1兆2,674億円(▲1,361億円); セグ利益 1,483億円(▲566億円)
  🇺🇸 北米: トラクタ▲18%で急減、建機はCTL新機種でシェア維持。
  🇯🇵 国内: 米価上昇で農機需要底堅く、建機堅調で増収。
  🌍 アジア/欧州: 欧州建機底打ち、タイ・インドは新機種投入で下げ幅縮小。

(2) 水・環境

💧 売上: 1,796億円(+120億円); セグ利益 192億円(+84億円)
  🛠️ パイプシステム: 耐震管更新需要が堅調。
  🌿 産業機材・環境: 海外プラント向け反応管・空調機器が伸長。

(3) その他

📦 売上: 80億円(▲6億円); セグ利益 6億円(▲4億円)

4. リスクと成長要因

🚨 リスク要因
💱 円高感応度: USD1円円高で営業利益▲70億円規模
🛃 追加関税: 今期負担約800億円、来期以降も継続の可能性
🏚️ 北米住宅着工: 低迷長期化でコンパクトトラクタ需要鈍化リスク
🚀 成長要因
🏗️ 建機拡販: 人口増+インフラ投資でCTL・BHL需要拡大余地
🚜 中型トラクタ: 40–100馬力帯で高収益モデル投入、シェア拡大を加速
💧 国土強靱化: 耐震管・排水処理更新投資が継続し水・環境の高成長を牽引

5. 総合評価

📊 総合評価: やや厳しい
✅ 水・環境事業の増益と価格改定で営業利益計画線を維持
🚨 北米トラクタ市況縮小と追加関税で機械セグメントが急減益、2025年度通期も2桁減益見通し
🏗️ 建機・中型トラクタへの資源集中と事業構造改革が成否を握る

→ クボタ(6326)は、北米逆風下でも水・環境の堅調と建機・中型トラクタへ軸足を移し、価格施策・在庫最適化で資本効率を改善しつつ、国土強靱化需要と中長期的な北米市場回復を取り込み企業価値向上を目指す。

投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。