コニカミノルタ(4902)-2024年度決算
1. 概要
📊 売上高: 1兆1,279億円(前年比 +2%)
💰 事業貢献利益: 319億円(前年比 ▲4%)
📉 営業利益: ▲640億円(前期 275億円); 減損511億円・構造改革費216億円計上
💵 フリーCF: 757億円(前年比 +95%); プレシジョンメディシン事業売却が寄与
🏦 ネットD/E: 126%(前年 277%); 有利子負債▲844億円で財務改善
🎁 配当: 無配(前年10円)
💡 評価:
✅ FCF創出と負債圧縮でバランスシートを再強化。
🚨 営業赤字は未実現利益消去計算114億円と減損511億円が主因。
📈 DXサービスと産業印刷は伸長も、オフィス機器と中国向けX線フィルムが逆風。
2. 2025年度の業績予想
📊 売上高: 1兆500億円(▲7%); 海外MPM事業売却で減収計画
💰 事業貢献利益: 525億円(+206億円); 利益率5%へ回復目標
🚀 営業利益: 480億円(+1,120億円); 構造改革費用・減損剥落効果
🏦 ROE見通し: 6%強(黒字転換前提)
🎁 配当: 年間10円(期末10円、累進復帰)
💡 注目点:
🔧 追加関税影響▲160億円は織り込まず、地産地消と値上げで吸収方針。
♻️ 設備投資450億円・減価償却500億円で成長投資と更新を両立。
3. 事業セグメント別の動向
(1) デジタルワークプレイス
🖨️ 売上高: 6,164億円(+0%); オフィス複合機は台数減も高付加価値モデルと円安で売上維持。
💎 事業貢献利益: 358億円(+9%); SCM最適化と構造改革効果が寄与。
(2) プロフェッショナルプリント
🖥️ 売上高: 2,847億円(+8%); 産業印刷と商業印刷HPPが牽引。
📉 事業貢献利益: 130億円(▲6%); 未実現利益消去で減益も25年度165億円計画。
(3) インダストリー
🔬 売上高: 1,193億円(▲4%); 光学コンポ収束で減収。
🚀 事業貢献利益: 140億円(▲20%); 25年度は半導体向け拡大で210億円計画。
(4) 画像ソリューション
🩺 売上高: 1,069億円(+2%); 医療ITとLEDソリューションが伸長。
📉 事業貢献利益: ▲103億円(赤字拡大); 25年度ブレイクイーブンを目指す。
4. 2025年度のリスクと成長要因
🚨 リスク要因
💱 円高・原材料再高騰で粗利圧迫。
🛃 米国追加関税と北米景気減速が数量に影響。
📉 DR・X線フィルムの需要減少がヘルスケアの黒字化を遅延。
📈 成長要因
🔧 構造改革第二弾と製造リーン化で年間約500億円のコスト削減を見込む。
🖥️ DXサービス(AI SaaS・Managed IT)と産業印刷IJ市場開拓で高付加価値比率が上昇。
🔋 半導体製造装置向け光学コンポ量産とHSIセンサ新用途開拓がインダストリーの牽引役。
5. 総合評価
📊 総合評価: やや厳しい
✅ FCF創出と負債削減で財務体質は改善し、黒字回復計画も具体性を伴う。
🚨 赤字セグメントの損益改善と追加関税吸収策の実行が株主価値回復の鍵。
🔄 DXシフトとコスト改革が順調ならROE二桁への再浮上余地も残るが、実行力と市況次第で振れ幅が大きい。
→ コニカミノルタ(4902)は、構造改革と高付加価値事業への集中で損益改善を図りつつ、財務健全化を進めている。25年度の黒字転換と配当復活が計画通り達成できるかが、今後の評価を左右する。
投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。