花王(4452)-2025年12月期2Q決算分析

1. 概要

📈 売上高: 8,090億円(前年比 +2.7%、為替除き +3.7%)
💰 営業利益: 695億円(+19.9%); マージン 8.6%(+1.2pts)
🏦 親会社帰属中間利益: 496億円(+14.3%)
📊 EBITDA: 1,122億円(+9.7%); ROIC 8.0%(+0.5pts)
💡 評価:
🧴 ファブリック&ホームケアと高付加価値ヘアケアが稼ぐ力を押し上げ、利益率改善を牽引
💄 化粧品は注力6ブランド伸長と事業スリム化で3期ぶりに上期黒字化(利益率0.3%)を達成
🛡️ 原材料高・為替逆風を価格改定とTCR効果で吸収し、ROIC向上を実現

2. 2025年12月期(FY2025)通期見通し

📊 売上高: 1兆6,900億円(期初比 +200億円、+3.8%)
💰 営業利益: 1,650億円(+50億円上方修正); マージン 9.8%
🏦 親会社純利益: 1,210億円(+50億円上方修正)
💵 配当方針: 年間154円(34期連続増配、総還元性向≧70%); 自己株買い 800億円実施予定
💡 評価:
📈 関税影響見直し△15億円以内と稼ぐ力+160億円超で営業利益上振れ余地を確保
🧬 UVケア・高付加価値スキンケアのグローバル展開とケミカル高成長がドライバー

3. セグメント別動向(上期実績)

(1) GC事業(トイレタリー/サニタリー/ヘルスビューティ)

🧻 売上 6,058億円(+1.3% 実質); 営業利益 543億円(+125億円); マージン 9.0%(+2.1pts); 高付加価値化とコスト改革効果が顕在。

(2) 化粧品事業

💄 売上 1,185億円(+2.1%); 営業利益 4億円(+65億円); 注力6ブランド売上+15%で黒字転換。

(3) ビジネスコネクテッド事業

🏢 売上 180億円(▲5.4%); 営業利益 4億円(+14億円); 衛生ソリューションの価格改定が寄与。

(4) ケミカル事業

🧪 売上 2,260億円(+11.0%); 営業利益 149億円(▲23億円); 原料高と市況軟化で減益も高付加価値品比率向上。

4. リスクと成長要因

🚨 リスク要因
🛃 米国関税拡大で追加コスト発生(直接影響△15億円想定)
💱 円高1円で営業利益▲10億円感応度
🛢️ 原材料・物流コスト高の長期化が利益率を圧迫
📈 成長要因
🌞 UVケア・ハイプレミアムヘアケアのグローバル拡大で売上CAGR4%以上を狙う
🔬 ケミカル事業の先端半導体材料・バイオベース化学の需要拡大
💡 DXとTCRで固定費削減と稼ぐ力を継続的に強化

5. 総合評価

📊 総合評価: 良好
高付加価値化とコスト改革で営業利益+20%・ROIC8%へ改善、通期計画を上方修正
GC事業が盤石化、化粧品黒字化とケミカル高成長で多角的に利益成長を図る
🚨 原材料高・関税・為替の不確実性と化粧品グローバル展開の進捗が焦点

→ 花王(4452)は、高付加価値GCとUV・化粧品のグローバル拡大で稼ぐ力を高め、ROIC10%超と株主還元強化を目指す。

投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。