ビックカメラ(3048)-2025年度3Q決算分析

1. 概要

📊 売上高: 7,299億円(前年比 +6.1%)
💰 営業利益: 245億円(前年比 +27.7%); 営業利益率 3.4%(+0.6pts)
🚀 親会社純利益: 151億円(前年比 +43.4%)
🛒 既存店: 売上 +10.1%、客単価 +9.5%、客数 +0.6%
💻 EC売上: 前年比 +11.2%で売上構成比13%へ上昇
🏬 店舗網: 直営50店・コジマ172店・ソフマップ39店; インバウンド売上192億円(+33%)

💡 評価:
客単価上昇により粗利26.7%と過去最高水準を維持
🏷️ プライベートブランド家電やアウトドア用品が高伸し、GP拡大に貢献
🚚 物流費・人件費増を価格改定と効率化で吸収し、OPマージンを0.6pts改善

2. 2025年度通期見通し

📊 売上高: 9,680億円(前年比 +4.9%、期初比 +1.7%上方修正)
💰 営業利益: 310億円(前年比 +27.1%、期初計画 +17.0%)
📈 親会社純利益: 170億円(前年比 +22.2%)
🎯 配当: 年間40円(前期33円、当初36円から再増配); 配当性向 40%を維持
🛍️ 戦略: 新業態「ビックアウトドア」拡大と免税専門フロア刷新で増収を狙う

3. 子会社・セグメント動向

🏪 ビックカメラ単体: 売上3,530億円(+5.1%); 営業利益 72億円(+39.4%)で利益率2.1%へ回復。
🏠 コジマ: 売上2,101億円(+5.7%); 営業利益 55億円(+22.6%)と最高益を更新。
📱 ラネット+TDモバイル: 売上1,702億円(+16.1%); 営業利益 89億円(+31.4%)で法人向けスマホ卸が拡大。
📺 日本BS放送: 売上82億円(▲3.0%)も広告単価改善で利益率19.6%を確保。

4. 2026年度に向けたリスクと成長要因

🚨 リスク要因
📉 家計実質所得が伸び悩み、白物家電の買い替えサイクルが鈍化する可能性
💱 円高進行によるインバウンド売上減と輸入コストの上昇
🏭 物流費・人件費の再上昇が販管費率を圧迫
📈 成長要因
🌎 訪日客復調で高単価ブランド家電と免税ECの需要が拡大
🎮 ゲーミング・アウトドア・ヘルスケアなど非家電カテゴリーの高成長
🤝 Kojima・Sofmapとのサプライチェーン統合で粗利率最大1pt向上余地

5. 総合評価

📊 総合評価: 良好
客単価上昇と販管費抑制で過去最高ペースの利益成長を確保し、通期計画を上方修正
増配・安定した配当性向により株主還元姿勢を強化
🚨 消費サイクルとコスト上昇の振れ幅に注意しつつ、EC・高付加価値カテゴリー拡大が中長期の成長ドライバーとなる

→ ビックカメラ(3048)は、客単価伸長とマルチチャネル強化で収益性を高め、増配を継続。インバウンド需要と新業態拡大を追い風に、営業利益率改善とROE向上を狙う。

投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。