アンリツ(6754)-2026年3月期1Q決算分析
1. 概要
✨ 売上高: 236億円(前年比 ▲6%)
💰 営業利益: 13億円(+115%); 営業利益率 5.5%(+3.0pts)
🚀 当期利益: 6億円(▲19%)
📈 受注高: 252億円(▲3%); 受注残: 300億円台を維持
💵 営業CF: 43億円(営業CFマージン18.3%); Net Cash 507億円で無借金継続
💡 評価:
📶 通信計測がデータセンター・光海底ケーブル案件で高採算を確保。
🍱 PQAがインバウンド関連食品検査需要で2桁増収、利益率8.3%へ上昇。
🌱 環境計測はEV/電池需要が続くも装置納期ずれで減収減益。
2. 2026年3月期(通期)見通し
📊 売上高: 1,230億円(+9%)
💰 営業利益: 150億円(+24%); 営業利益率 12.2%
📈 当期利益: 110億円(+19%)
🎯 配当: 年間34円(前期32円)
🖥️ 想定為替: USD/JPY 145円・EUR/JPY 160円(前期153円/164円)
💡 評価:
🚀 Beyond-5G/6G R&Dと生成AI用データセンター光計測が成長ドライバー。
⚠️ 米国関税不透明感と装置投資後ずれを保守的に織り込み据え置き計画。
3. セグメント別の動向(1Q実績)
(1) 通信計測
📡 売上: 145億円(▲14%); 営業利益 13億円(+110%); 利益率 8.7%
🔸 モバイル: 5G以降投資が緩やかに回復、IoT自動車向け好調。
🔸 ネットワーク・インフラ: 生成AI/DC向け光計測と海底ケーブル需要が堅調。
(2) PQA(食品・医薬品検査)
🥗 売上: 68億円(+23%); 営業利益 6億円(+343%); 利益率 8.3%
🔸 インバウンド回復で食品検査装置が伸長、医薬品検査も安定拡大。
(3) 環境計測
🌲 売上: 9億円(▲43%); 営業損失 4億円(赤字拡大); EV/電池試験装置需要は継続。
(4) その他
🔧 売上: 14億円(+7%); 営業利益 4億円(+19%); センシングデバイスが寄与。
4. 2026年3月期のリスクと成長要因
🚨 リスク要因
🛃 米国関税政策の不透明感で通信計測投資が遅延。
💱 円高による輸出採算圧迫(1円で営業利益±1億円程度)。
📉 6G研究投資の時期遅延による案件ギャップ。
📈 成長要因
⚡ 生成AIとグリーンDC向け光/無線計測の引合い拡大。
🍱 PQAの海外展開と医薬品ライン検査の横展開で安定収益が増加。
🌐 Virtual Signaling Testerなどソフトウェアベース計測で高マージンビジネスを拡大。
5. 総合評価
📊 総合評価: 中立
✅ 減収ながら2倍超の営業増益で利益率を回復、PQAが成長エンジン化へ。
🚨 通信計測投資のタイミングと関税リスクが業績ブレを左右。
🔄 生成AI/DC需要と6G先行開発の波を捉え、12%超の利益率目標達成を目指す。
→ アンリツ(6754)は、生成AIデータセンター向け光計測とソフトウェア型テスターで高付加価値ビジネスを拡大しつつ、PQA・環境計測の非通信領域強化でポートフォリオを多角化。関税・為替リスクを注視しつつも、中長期的な成長と株主還元の両立を図る。
投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。